メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

雨期のシャクナゲ

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雨期のシャクナゲは、来年咲く蕾がよく膨らんでいてかわいらしい。

シャクナゲが好きになったのは比較的最近だ。日本にいたとき、東京や知多半島ではシャクナゲはあまり身の周りに無かったと思う。ここへ来た頃は、シャクナゲは林床を覆っているサラール(シャクナゲの親戚にあたり、花は満天星ツツジに似ている)にブレンドインしている感じで、あまり目を引かなかった。最初にいくつか自分で買って植えたものが、鹿に食べられて育たなかったのもシャクナゲへの無関心につながった。

やがて、森の下草に調和しつつも樹形とか背の高さとか季節の花で存在感を出すことに改めて気づき、見直した。日陰や半日陰に植えて最初の2年ほど水さえやれば、必ず裏切らず成長してくれることもシャクナゲの見直しにつながった。鹿に食べられやすいタイプとそうでないタイプがあることにも気づき、今は使い分けるようになった。アザレアとのハイブリッド(すべてシャクナゲとして売られている)や、親戚のマウンテンローレルは鹿に食べられるため、家の前くらいにしか使えない。最初はそれが分からなかった。

この3年間で、いつの間にか30本ほどを植えたようだ。小さな苗ばかり植えたので、まだ目に留まらないものが多いが、中には急速に成長して存在感を出してきているのもある。来年春からは、一年に一度でもオーガニック肥料を与えようと思う。その方が華やかに咲くと教えられた。それから、渇きがだんだん厳しくなっているようなので、来年からは夏の前にバークマルチを根元に入れるつもりだ。シャクナゲ好きの母から、大事にするように言われる。

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マウンテンローレル(今年の初夏)

 

森の眺めを遮る植樹

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家の北側は、森の中を覗き込む景色になっていて、そこを鹿が走ったり、陽が差したり、季節によっては白いスノードロップが咲いたりと、楽しめる。そのまま維持するつもりだったが、考えが少し変わった。この斜面で、ダグラスファーを根腐れさせる菌の活動が確認されたので、この樹々が必ず安定的に存在し続けるとは限らないことに気づいたからだ。

家に倒れるうる範囲の樹々を、限定的に、または大々的に倒すことになると、雑草に覆われやすい明るい空き地が生まれてしまうことになる。その時に備えて、林縁に、その向こうを日陰にする木を徐々に成長させてやることにした。冬は葉が落ちる広葉樹であれば、いずれ木がある程度の大きさになっても、冬には引き続きフルに森の中を除く景色になる。

そんなことを考えていたら、冬支度で植物を全て処分中のガーデンセンターで、良さそうな木の苗を見つけた。夏椿(ナツツバキ)は、初夏の花、秋の紅葉、冬の特徴ある樹皮と、いろいろな季節に楽しめる木であるらしい。しかも、針葉樹の下の日陰がちな環境にぴったりらしく、成長もゆっくりだそうだ。また一旦しっかり根付けば、将来的に上の木が無くなって直射日光にさらされても大丈夫らしい。とても健康そうで形も良いのが1500円程度で手に入った。これを、バラを支えていた構築物の隣に植えた。バラは、日陰で花もあまり咲かないため、今回思い切って取り除いた。

夏椿から少し離して、向かって左の方に、ぺーバーバークメープル(アカハダメグスリノキ)も植えた。これも、ゆっくり成長する木で、紅葉と赤っぽい樹皮に特徴がある。 処分品を安く買うことが出来た。健康そうだし、林縁にちょうど良い枝ぶりだと思う。

 

数年後にここの景色はどうなるだろうか。

 

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取り除く前のバラ

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ナツツバキ

ネイティブ・プラント・ガーデンの手入れ

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家の西側は、カナダ西海岸の温帯雨林に繁茂する地場の植物がとてもきれいな場所になっている。2、3年前から、少しずつ庭園化する努力をしてきた。もともとあった植物と地形を活かして、道を縦横に作って植物にアクセスできるようにしたり、木や低木が密すぎるところでは間引きしたり、といった努力だ。

 

数本のダグラスファーと一番上のアービュータスに加え、何種類かの低木(オーシャンスプレー、インディアンプラム、スノーベリー、ハックルベリーなど)、そして苔むした岩と朽ちた切り株などが場所の構造を成している。その下を、サラールやオレゴングレープなどの下草類が埋めている。

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サラール

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剪定中のインディアンプラム

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同じく剪定中のオーシャンスプレイ

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ハックルベリー

  

今日手をつけたのは、まずは枯れた植物の除去だ。今の季節には、枯れた植物は風景に馴染んでいると思うが、夏になって乾いた環境になると、枯れた植物は痛々しく見える。火事の際には、火の粉から引火する危険物でもある。既に朽ちて手でバラバラと折れるものは地面に落とし、まだ朽ちていないものは積み上げている(沼地に持って行くつもりだ)。

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枯れた植物

 

この場所では何本ものバルサムモミとヘムロックが枯れて倒されたので、以前より太陽の光がたくさん差し込む。その為だと思うが、下草に交じって、ワイルドローズやブラックベリー(いずれも地場の固有種)といった光を好む植物が勢いを増しているようだ。今回は、これらが密なときには、抜いたり剪定したりして勢いを弱めるようにした。その他、迷惑者のイングリッシュホリーは出来るだけ除去した。 

 

このネイティブ・プラント・ガーデンは、とてもきれいだと思うのだが、色彩は限られるので、イロハモミジ1本とアメリカハナノキ1本を導入した。もう一つ、天城時雨という品種のモミジが残っているので、それもここに植えようかと考えている。

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イロハモミジ

 

私はここがとても好きだが、このガーデンを今後安定的に保てるかは分からない。サラールが、夏の渇きに耐えられず、茶けて枯れてしまうことが、とても増えているそうだ。それは、私のところでも既に起こっていると思う。それが進行するようなら、この場所の姿も変わってゆかざるを得ないだろう。また、今は水を全くやっていないが、特に乾きやすいスポットではサラールに水をやる、というようなことも考える必要があるのかも知れない。

 

イチジクの木

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根腐れで倒したダグラスファーの代わりに、大きくなる花木を買って植えようとしたところ、子どもたち二人が野菜畑から外に出すイチジクの木をここに移すのがいいと言う。大きな木が欲しい場所なのだが、アナリーズさんのうちではイチジクが大木になって、しかも食べきれない量のイチジクを生らせているそうだ。同じ、デザートキングという品種らしい。

それで、そのイチジクの木をここに移植した。

鹿が自由に出入りする場所でもあるし、後ろの森に入る日差しを遮る役割もあるので、このイチジクの木は小さくしつけないで、自由に大きくなるように放置してみよう。どうなるか楽しみだ。

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ビッグリーフメープルとの付き合い

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家からやや離れたところに、5本のビッグリーフメープルの木に囲まれた場所がある。3本は巨木の範疇に入るだろう。夏にもひんやりしてとても涼しく、地上から上を見上げると風で揺らぐ葉と木洩れ日がとてもきれいで、夏の読書、パソコン作業やお昼寝に最高だろうと思った。

それで、今年の春に、大人が寝られる大きさのベンチを二つ置き、妻が枕になるクッションも用意した。しかし、この夏は頻繁にクマが訪れたため、家から離れた場所に静かに寝そべる気にはなれなかった。野良作業でもしていれば、音を立てるのでクマはある程度距離をとってくれるだろうが、寝ていては、クマも知らずに近くへ来て対面してしまい、お互いに驚くことになってもおかしくない。

まだ今年の夏には二匹目の犬であるテテもいなかった。キナだけでは、ベンチのところに連れて行っても、一人でどこかへ出かけてしまうので、見張りとしては不十分だ(テテは、今のところキナと違って人にくっついて過ごす性質に見える)。

そんなことで、今年このベンチはここに置いてあっただけで結局使用しなかった。来年どうするかはまだ分からない。テテが出先での見張りとしてキナより高い適性を見せてくれるかも知れない。一方で、他にもベンチを活用できる場所はある。

 

このベンチ周辺だけでなくて、ビッグリーフメープルは、うちに生えている木の中で、最も心地よい場所を生み出してくれる樹だ。家のデッキもメープルの木陰だから夏も快適だ。私の好きなヘレボアガーデンも、メープルの樹の下だ。

そして、庭を造って管理するうえで、ビッグリーフメープルはいくつものことを考えさせる。

 

一つは、特に隣の米国ワシントン州で、ビッグリーフメープルの枯死が問題になっているということだ。原因は解明されていなくて、気温の上昇やその他の要因の複合ではないかと考えられているようだ。大きなビッグリーフメープル一本が枯れると、ぽっかりと空が開いて、風景が全く変わってしまう。うちでは、それが隣地との境いの近くで起こり、跡地に何本も花木を植えることで対応することになった。

枯れる前に、いくつかの兆候が見られるそうだ。葉が小さくなること、葉が焼けたような茶色になること、そして幹が黒くなることなどだ。うちでは、一番上の池の空を部分的に覆っているメープルと、井戸の近くのメープル一本が、黒い幹を見せている。これは、枯れる兆候なのかもしれない。

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幹の根元が黒いメープル

 

それから、将来大きな木が必要になるかも知れないところに、ビッグリーフメープルの若木を用意しておきたいと最近考えている。将来なくなりそうな木の近くに、ちょうど良いタイミングでメープルの若木が育っていれば、慌てずに済む。既に自然に若木が生えている場合もままある。これは、まだ最近考え始めたばかりで、今はいくつかの場所を念頭に、苗木をコンテナーで育てているだけだ。苗木の数はもっと増やしておきたい。

 

最後に、ビッグリーフメープルは、将来の樹形を操作しやすい木なので、必要なところでは忘れずに手を入れようと思っている。枝の剪定ということもあるが、もっと大胆な方法では、成長した木を一旦根元でカットしてしまい、小さな木から再スタートさせるようなことも行われる。うちではカットしたことは無いが、過去切り倒されたか枯れて倒れたかで、再生の過程にあるメープルが何本かある。

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再生してきたメープルの例

再生してきたメープルは、たくさんの枝分かれをしている場合が多いので、都合の良いもの一本から数本を残して剪定するのが良い。先週、野菜畑の近くの再生メープルにつき、野菜畑をさほど日陰にしない方向のものだけ一本を残して、他は切り落とした。

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野菜畑の近くの再生メープル。剪定したところ。

 

ビッグリーフメープルとは、既にいろんな付き合いをしてきている。倒れた木をチェーンソーで製材して、たくさん家の内装に使ったこともその一つだ。今後、ビッグリーフメープルを巡って、庭でいろいろな出来事があると思う。長い付き合いになるだろう。

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庭で倒れたメープルで作ったカウンタートップ。下のキャビネットの引き出しやドアはまだ作れていない。

 

今年一番の寒さ

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氷のついたサラール

今朝は山から下りた町でマイナス5度程度だったようなので、うちのあたりはそれよりいくらか寒いくらいだったのだろう。来週から再び暖かくなるそうだ。

家の周りの庭では枯れた葉や植物の中にしっかりとした緑が映えて、見るのが楽しい。

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枯葉の中に見える、秋に植えたばかりの小さなヘレボア

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シャクナゲ、椿(手前)やソードファーン(奥)などの緑

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サラールの緑

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縮みあがったシャクナゲ

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シャクナゲ、馬酔木、ツツジなど

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凍ったドロニクム

 

細々とした冬支度

冬支度の大きなものは進めてきたし、この日記でもいくつもの記事を書いたが、まだまだ細かいものはいろいろある。先週末には空いた時間にいくつかのことを進めた。

敷地のあちこちに伸ばしたホースには、たくさん水が溜まっている。破裂損傷を防ぐため、水抜きをした。

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この数年、果樹、花木やモミジを敷地の様々ところに植えてきたので、ホースは家から4方向に長く伸びている。新しい木を植えたときには、一年目の水やりが一番大事だ。そのため、2018年の夏は水やりが必要な木が40本あった。2019年は20本だった。来年2020年は、13本程度になりそうだ。木の水やりが減れば、夏の水やりは4か所の畑と家の周りの花壇が中心になってくる予定だ。

 

その他、大雨の際に、山から地表を流れてくる水がドライブウェイに流入しないよう、取水口への水の流れを毎年整備する。忘れると、大雨であっという間に砂利道が削られてしまう。

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ガーデンベンチやテーブルは、雨期には地下に収納するものもあるが、雨に強いレッドシーダーで作られた大きなものは外に出しっぱなしだ。妻があちこちで座ったり話し込んだりできる庭が好きなので、大きなベンチやテーブルは結構たくさんある。これらは、今は土の上にそのまま置いてあるので、冬の間だけでも石や砂利に載せて、朽ちるスピードを遅らせるように努めている。週末には全部終わらなかった。

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雨期が好きになったもう一つの理由

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今朝早くからからデスクワークをし、子ども達をスクールバスに乗せた後、今は暖かいウッドストーブの脇で少しくつろいでいる。これから外出して少数の要件を済ませ、いくつかの小さなガーデンワークをした後で、夕方にはゆっくり料理をしたいと思っている。

テテとストーブにあたりながら、雨期が好きになった理由を先日ちゃんと書かなかったなと思った。

雨期が好きになった背景として、以前には雨期に苦しんだ問題に、対処できるようになったことも大きい。砂利道の水の流れは排除し、道が水に削られることも最小限になった。雨期入り前の乾いた薪の確保も定例作業になった。家の周りでは乾いた石畳やコンクリートの上を歩けるようになり、坂のぬかるみで苔や泥の上に転ぶことはなくなった。停電の際も、発電機を最小限かつ効果的に使えるようになった(まだ問題はあるが)。家の外装で湿気に弱かった部分も補修してきた。冬の日が家に入るように効果的に常緑樹の枝を落とした。畑や庭の遠い部分へも、ぬかるまない道をつけた。大風での倒木なども、作業道の充実で片づけやすくなった。井戸への雨水の流入の恐れも取り除いた。池の堤防も補修した。雪かきの方法も確立した。落ち葉の片付けも定例化し、雨で溶けて道がぬかるむこともなくなった。

残された冬の問題に、大雪時に車を上まで乗り入れられないという点がある。公道の終わりに車を止め、買い物袋を肩にしょって10分近くかけて歩いて登ることになる。長いと、これが一週間以上続いたりする。これの解決方法があるのは分かっている。ガソリンエンジンの手押し除雪機を買って、雪が降ったら固まる前にすぐ道から除雪することだ。これは、今のところ家族の中でやろうという話にはなっていない。雪道を歩いて登り降りするのも定例化したので、今のところそれでいいと思っている。

 

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ストーブ脇のテテ

ポットの整理

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植物とポットサイズのミスマッチ


家の周りには、鹿に食べられる植物が鉢植えされている。鹿の立ち入りを防ぐ柵が有る訳ではないが、犬や人のにおいを嫌うのだろうか、ここではあまり鹿の被害が発生しない。家の玄関口側には陽当たりが必要な植物が、またデッキには日陰を好む植物が中心に置かれている。

それぞれの植物が別々の時期に、また異なる経緯で鉢植えになっているので、合理的でない鉢植えが多い。ノリウツギやセイヨウカンボクは小さすぎるポットに入っている。アメリカシャクナゲも同様だ。逆に、いろんな宿根草に不必要に45リットルや70リットルの大きなポットを使ってしまっている。また、冬の雪に備えた配置にもなっていない。

そこで、今日鉢植えを整理して、この冬と来年に備えた。

セイヨウカンボクは、ロックガーデンに移植した。とても土が薄い場所だが、盛り土をしてやったので、他の植物と一緒に定期的に水をやれば大丈夫だろう。鹿の届かない高さになるまでは、フェンスで囲っておかなければならない。真っ直ぐ上に向かって伸びている2、3本の若い茎だけを残して剪定してやることで、成長を上に向かわせるつもりだ。

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セイヨウカンボクは、ここで陽当たりを得て成長するだろう。

ノリウツギは70リットルのポットに、アメリカシャクナゲは45リットルのポットに移した。

逆に、たくさんの宿根草から、大きなポットを取り上げた。ワイルドストロベリー、ナデシコ、2種類のオカトラノオ、フロックスなどだ。

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植物とポットのサイズをマッチさせた。

さて、今日の作業の成果も加わって、思ったよりもたくさんの45リットルと70リットルの空きポットを確保することができた。

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空にすることができた大型のポットを、トマト栽培予定場所に並べたところ。

これだけあれば、夏のあいだ陽が良く当たる家の前のテラスで、何種類かの陽当たりが必要な野菜を試せそうだ。トマトを中心にして、その他ナス、何らかのマメ、アーティチョークなどを試すことになるだろう。昨夏の経験から、早生の品種にこだわることが大事だと思う。ガーデンベンチが置けなくなってしまうが、妻はガーデンベンチの置き場所は他で探そうと二つ返事だった。

 

最後に、アメリカシャクナゲやユーフォルビアなど、雪の重みで枝が折れてしまうような植物は、屋根から雪が落ちる場所や雪かきで積み上げる場所から移動した。また、屋根からデッキに落ちる雪を、雪かきして下に落としやすいポット配置にした。

冬の気候になる前にやっておくことが、他にもいろいろある。 

 

フキを花壇から取り除く

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フキを取り除いた直後

こちらへ来てまだ一年くらいの頃、ビクトリアのウミナミファームでフキの根茎をいただいた。魚が釣れたらお返ししますという物々交換の約束だったのに、魚が釣れるタイミングとビクトリアへ行くタイミングが合わず、結局人が釣ったものを持参して約束を果たすまでに何年も経ってしまった。約束を果たしたといっても、野菜のお土産をたくさんいただいてしまったので、結局お世話になりっぱなしだ。

フキが食べたくて根茎をもらってきたものの、その頃はまだ植える場所が用意できず、とりあえず手近な花壇に植えてしまった。その後、花壇一杯になったフキを、二つのフキ畑に順次移植することができたが、花壇のフキは毎回びっしり回復してくる。2年ほど前には土を全部掘り起こして根こそぎ取り出したが、それでもまた今年ほぼびっしりになった。

この花壇はフキには陽当たりが多すぎるし、乾くし、よい取り合わせではない。それに、とても目立つ場所なので、花が綺麗な植物を植えたい。また、フキはブリティシュコロンビア州では生態系に影響を与える外来種として規制されているので、目立つところにあまり置いておきたくない。

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それで、今日土を掘りだして、フキの地下茎や根を丁寧に取り除いた。前回より深く掘り下げ、私の目で残りは無いところまで取り除いた。しかし、シャベルでの作業で細かい根茎のかけらをたくさん作っただろうから、いくつも取りこぼしがあるはずだ。それらからいずれ回復してくるだろう。そこで、2年前とは違い、すぐに地上をカバーする植物を植えた。

カバーする植物には、花の色や季節を重視して、ビーバームを選んだ。これは、クロコスミアやデイリリーのように、厚く密度の高い層で地表をカバーするわけではない。そのため、突き抜けて出てきたフキを抜き去る作業が何年間か発生するとは想像する。それでも、ビーバームの赤く長続きする花が欲しかった。

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州の指定外来植物のリストを見ると、確かに、しかるべくして選ばれた植物たちに見える。うちにあるものでは、アザミ、フランスギク、アイビーといった手に負えない植物たちだ。この指定は順守するつもりなのだが、フキとゴボウだけは食べたいので例外とさせてもらっている。