メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

栗の木

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今年初めてスーパーで見かけた栗


ここに住み始めた頃、穀物も栽培したいと考えたのだが、収穫後の脱穀、精白や製粉などの処理が人手では現実的に無理だと判断した。それで、代わりに栗を育てることにした。今は、同じ趣旨でカマスも育て始めている。

栗の木は、ここでは、やっと小さな苗が手に入るようになってきたという段階のものらしい。私の手に入れたのも、とても小さな苗だ。ヘーゼルナッツに特化した農家はいくつもあるし、大きなクルミの木がある家は数多いが、栗の木が実際に大きく育って実っているところは見たことがない。それでも、ヘーゼルナッツやクルミではリス対策が大変だし、私と妻は栗が好きなので、栗にしたかったのだ。

100年以上前に広がった外来の虫害が、数十年かけて北米の栗の木をほぼ全滅させたそうだ。それまでは、東海岸では山の大半が栗の木であるケースもあったそうだし、人間の食料としても重要な位置を占めていたらしい。この虫害に耐性のある種類の栗の木を植える動きは、随分新しいものらしい。

この島で入手できたのは、中国の栗の木だ。地元のナーサリーで取り扱っていた。小さな苗だったので、しっかり育ってはきているが、まだ私の背丈を越えた程度だ。花が咲くのは見たが、まだ実ができているのは見ていない。交配のため、複数を植えている。大きな木になりうるわけだが、長い月日がかかるものなので、あまり気にせず普通の果樹のときよりいくらか間隔を広くする程度で4本植えてある。

 

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地元のスーパーのいくつかでは、栗が売られているのを毎年ごく少数回見かける。北米での生産は皆無だから、もちろん輸入ものだろう。必ずといってよいほど買うが、少量しか売っていなかったり、目に見えて品質が悪かったりするものだから、たくさん買えたことは数限られる。

昔はごく普通の食べ物だったという栗だが、レジを通るとき、店員さんから「これは何?」と聞かれることも珍しくない。昨日は、ご高齢の店員さんからもそんな風に聞かれた。