メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

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特売で買ったスペイン産の柿

この地では、柿は時々細々と売っているのを見かけるが、値段も高い(りんごの数倍)し、良い状態で見かけることも少ないので、ほとんど買わない。北米での商業栽培は無いと思うので、アジアからの輸入品だと思うが、この辺りのスーパーではあまり力が入っていない。店に置かれているのが、収穫の頃だけだったか、それ以外の時期にも置いてあったかも記憶が定かでない。

 

しかし、近くのスーパーの一つでは、冬になると、素晴らしい品質のスペイン産の柿が山積みになっていることがある。今回は、山がほとんど片付いて、柔らかくなってきたのも混じる段階になったときに見かけて、6箱を買った。りんごよりやや高いくらいの値段だ。これまでに、このスペイン産の柿のセールに出くわしたのは3度だと思う。一年に一回届いているのだろうか。スペインの柿も、アジア原産のものらしい。

 

こちらに来て、植樹を始めた頃、日本の懐かしい果樹を植えたかった。ミカンは無理なことが分かっていたので、柿、ビワ、梅の苗木を探した。梅の苗木は全く見つからなかった。おそらく、需要が無いのだろう。ビワの苗木は、ビクトリアの郊外で苗木を育てているナーサリーから入手した。うちのあたりよりも随分暖かいノースサーニッチの海抜ほぼゼロの場所にあるナーサリーでも、建物の南の壁際に植え、冬の低温と雪から守っていた。案の定、うちでは、雪囲いをしたものの、冬を無事には越せなかった。

そして柿については、最初に富有柿の苗木を地元のナーサリーで手に入れた。立派な苗木だったが、何年経っても全く育たず、毎年夏の終わりには葉を落としてしまった。良い場所だったので、あきらめて他の果樹に切り替えた。それより後で入手した小さな早生富有の苗木は、当初30センチ程度だったのが、1メートルくらいの大きさになってきたので、様子を見ている。全く期待はしていないが、実がならなくても美しい木になってくれればなと思っている。

 

さて、地元のナーサリーでは、富有柿の取り扱いをやめてしまった。その代わり、Nikita's Gift という品種を置くようになった。北米原産の柿と、アジア原産の柿のハイブリッドらしい。北米原産の柿は、渋柿であり、実は小さく、果樹としては大きく成長し過ぎるが、寒さには強い。アジアの品種を北米種と交配することで、実は甘くて大きく、コンパクトなサイズの木でありながら、寒さにも強いものを生み出したということだろう。

いつか、良い場所が空くことがあれば、この木を試してみたい。