メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

春の枯枝焼却

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森の中で暮らしていると、どこでもそうだと思うが、枯木や倒木との付き合いは日常の一部だ。

 

枯枝の主な処理方法は3つだと思う。一つは、積み上げておいて堆肥化させることだ。これは年月はかかるが、野生生物の住処になるし、いずれ土に還り、保水にも役立つ。この方法は、大きな場所をとることと、堆肥化するまでは山火事の際の燃料になるのが欠点だろう。

反対に、焼却処分してしまえば、これらの欠点を回避できるが、森の有機物をそれだけ奪うことにはなる。

もう一つ、砕いてウッドチップにすると、体積が大幅に減るし、堆肥化するまでの期間も短期化できる。しかし、そうはいっても当面は可燃物を増やすし、また、うちのように家庭用としては大きめのウッドチッパーを持っていても、枝を一本づつプロセスする作業は枯枝が多いと大変だ。

 

前にも書いたが、今シーズについては、私は焼却処分と積み上げ処理(堆肥化)を併用している。

 

さて、私の住んでいるノースカウチンの町役場は、春の一か月と秋の二か月の季節限定で庭でのたき火を許している。夏の乾いた時期は、近隣に燃え移る可能性があるから当然たき火は禁止だ。また、冬の雨期の間も、雨で濡れた中でのたき火は大量の煙を発生させ、空気を汚すので、禁止されている。

春と秋であっても、たき火はうちのように近所が建て込んでいない場所だけが許可対象だ。また、気流の具合が煙を上空へ運び去るような状態の日だけたき火が許される(オンラインで告示される)ので、実際にたき火の出来る日は少ない。

 

今日は、春の焼却シーズンの初日だったが、気流の具合も良く、早速たき火が可能だった。それで、日曜日の予定を変更して、午前中を2か所の枯枝焼却に費やした。

 

燃やしたのは、主に冬の間に倒れた木の枝と、冬の間に退治したブラックベリーとイングリシュ・ホリー(どちらも放置しておくと、他の植物を制圧して大きなスペースを支配するに至る)だ。秋に焼却すべきものは大抵焼却してしまったので、この春の仕事はたった半日分だった。

 

倒れた木の枝も、いずれ林床の土に還る大事な有機物なので、何年かで堆肥化が期待できるような場所では、積み上げて鳥の住処になるように放置しておいた。逆に、レッドシーダーの林の中の様に、いつまでも木が腐らない(微生物の活動が少ない)場所では、焼却処分を取った。

 

山火事の後、火事対策の為、目の色を変えて必死に焼却処分を進めた昨年の春と比べ、今は気持ちも落ち着いた。森が燃えてしまっても、農場に転換すれば良いと気づいたことも、気持ちを楽にした。

 

良いお天気の下で子どもと一緒に作業したたき火の半日は、仕事というより良い気晴らしだった。