今年の山火事対策
ブリティシュコロンビアの名物となってきた山火事、それに対する備えは、毎年少しづつ前へ進めている。冬から春に作業する習慣になったのは、以前は落とした下枝や枯れた木などを、春の焚火シーズン(町役場が指定する)に焼却していたから。今は焼却処分は止めた。なぜなら、森を片づけたことで、3方向の湿地にアクセスがしやすくなり、昔なら焼却処分していた枝などを暗く湿った場所に持ってゆきやすくなったから。湿った場所に積んだ枝の山は、2、3年も経つと、乗っかるとベキベキと割れるようにもろくなり、燃えにくくなる。さらに時間が経つと苔に覆われ、ゆっくり土に還ってゆく。そんな様子を観察してきたので、湿地に積み上げることも山火事対策として自信を持って採用できるようになってきたのだ。燃やすのは呼吸器に悪いし、炭素排出を早めますからね。
まず、目的の確認。この春の作業は、森の枝が茂るレイヤーと地面との間にスペースを確保し、地面を這う野火が木の上に燃え上がり、激しい炎を上げる現象を防ぐこと。地面と地上が一体となって燃えて広がる火事は、地面だけを伝う火よりも激しくかつ広がりが早くて消火が難しいのです。
下の写真は、昨年積み上げた枝の山。いくらか朽ちてきている。多分もう一年経てば、可燃物の山という感じは無くなってくる。
次のは、今週積んだばかりの山。これは、今年の夏は可燃物だろうけど、時とともに朽ちてゆく。
今年は、外来植物のイングリシュホリーも沢山根元から切り倒して処分。この植物は成長が早く、大きくなって中間層の可燃物となるのだ。針葉樹ほどは燃えやすくないかも知れないけれども。
さて、今年の山火事対策は今日をもって終了。他にやることが沢山あるからね。ちなみに、薪にする丸太の切り出し(倒木を使う)は今年はもう終わっている。もうすぐ森の中にハチ(wasp)の巣なんかが出来てくると、作業はやりにくくなりますからね。