クリスマスイブの前日のことだったが、町役場が雇ったアーボリストが、息子さんと一緒に大きなウッドチッパーを牽引したトラックでやってきた。隣接する森林保護区で枯死した大きなダグラスファーの木を、うちの敷地に倒れないように処理するためだ。
息子さんが下から枝を落としながらどんどん木に登った。枝は、ウッドチッパーで粉砕処理してゆく。
思ったより上まで枝を落としながら登った。
そして幹はかなり短く刻んで順番に上から落とした。下からロープで引くこともせず、上に登った息子さんが自分で落とす方向をコントロールした。自分の方に落ちてきたら逃げられないので、ここが一番危険な作業か所だったと思う。
作業中、犬たちは家の中に閉じ込めた。危険に近寄らせないためだ。ウッドチッパーの大きな音がしたが、最初に怪しい人たちでないことを確認したので、機嫌よく寝ていた。
思ったほどの根腐れの跡は、幹の中には見えなかった。それでも、いくらかは菌の活動が見られ、根腐れ菌によるものと判断された。気後変動には関係なく、昔からダグラスファーをあちこちで枯らして来た菌だ。ダグラスファーだけを枯らし、木の根から別の木の根に広がる。森の植生が単一にならないよう役割を果たしてきたと言われる。
幹は薪に使ってくださいとのことだった。今後の課題は、この一層明るくなった場所を手前に植えたメープルが日陰にしてくれるまで、嫌な雑草(アザミやブタナや長女のアレルギー鼻炎の原因になるフランスギクなど)に支配させないことだ。