メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

ダグラスファーの検査

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家の裏は、丘を数百メートルの距離緩やかに登り続ける間、またその数キロ先まで、ダグラスファー中心の森だ。

 

先週作業をしてくださったアーボリストのイェンさんが、切り倒したダグラスファーの幹の中の腐朽が、根腐れを起こす菌Phellinus sulphhurascensによるものだったことを確認したと連絡してきた。ダグラスファーの根の繋がりを通して菌は感染するから、周辺のダグラスファーの検査をした方が良いそうだ。

根腐れを起こしたダグラスファーは、大風で倒れるから、安全の為に倒すことを検討することになる。今回偶然見つかったことは、幸運だったといえるが、それにしても大事になってきたかも知れない。うちの家や電線に倒れうる距離にあるダグラスファーの木というと、どう少なく見ても軽く50本を超える。もっとずっと多いだろう。

イェンさんは来週水曜日に検査にやってくる。検査用のドリルで木に穴をあけると、木の密度が木の内部でどうなっているかが記録され、腐朽が中心で起こっているか分かるそうだ。でも、すべての木を検査するのだろうか。限られた木で抜き取り検査をするのだろうか。それに、感染した木を全部倒しなさいという話になるのだろうか。家や電線の方向に傾いたものだけを倒しなさいということになるのだろうか。

検査対象の半分以上は隣の森林保護区内のものになるだろうから、さっそく町役場担当者にも相談して、検査の許可ももらった。担当者のショーンさんは、同情しつつも、この菌の活動は、森林保護区のあちこちで見つかっていると教えてくれた。森の自然な新陳代謝の一つのあり方りかただそうだ。ただ、もしたくさんの木を切り倒すことになると、予算が無いなあと困った様子だった。

まずは検査結果を待つつもりだが、森林保護区の木を倒すことになった場合も、私と妻は町役場の費用でやってもらうことはしないと思う。彼らのやり方だと、重機を使って森の下草もすべて損なわせてしまう。倒した後で、植樹したとしても、針葉樹を植えるから、燃えやすく、また木陰を作るまでに長い年月を必要とする。植樹しない可能性もあるから、太陽の下ですぐ繁殖するエニシダなどと戦い続けることになってしまう。自分たちの費用で下草を損なわないように木を倒してもらい、メープルや桜といった早く木陰を作る植物を植えることにするだろう。町役場としても、予算を食わない交換条件なので、願ってもないだろう。お財布には痛いが、重要なことなので仕方なかろう。