メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

野生のゴボウ

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うちのゴボウは、石や粘土にぶつかって、長く真っ直ぐには伸びない。

バンクーバー島に住み着いてからも、日本の根菜は食べ続けている。大根は地元の農家が素晴らしいのを生産しているし、ここでは育たないサトイモやレンコンは冷凍ものや水煮でも売っているだけありがたい。しかし、ビクトリアで買えるゴボウは乾いていて堅くて美味しくない。
それで、ゴボウを育てようと思っていたが、ここへ来てから1年か2年して、庭に生えている雑草の一つが、どう見てもゴボウに見えた。詳しい人にも確かめ、試しに食べてもみて、野生化したゴボウだと確認した。ここでは、抜くのも難しく、繁殖力も強く、また羊の毛に実が絡みつくと売れなくなるため農家の敵とも言われる、迷惑者だ。

しかし野生化する強さを備え、水をやる必要も無いため、これを育て始めた。収穫を始めてみると、みずみずしくて、かおり高く、とてもおいしいことも判明した。種を秋に採取しすぐ同じ時期に撒いてしまうと、早春にはすでに芽が出ている。春にかたまって出てきた苗を、広げてやっている。一年目の夏に一気に成長するが、夏の乾期にはここの地面は堅くて掘れたものではないので、秋と、二年目の春に収穫する。ただし、今年は、一部に夏の間ずっと水をやって、土をやわらかく保ち、夏の収穫も試みた。

野生のゴボウを育てていることを、最初は人に隠さなければいけないかとも思ったが、皆ポジティブな反応をすることに気づいた。この島の人々は、健康志向が強くて、ゴボウを食べることに興味を持っている人が結構多い。また、水をやらずに育つ作物というコンセプトにポジティブに反応する人も多い。水の節約マインドが高いのだ。わざわざ育てている場所を見せてくれと言われたこともある。驚いたことに、素晴らしくきれいなガーデンを持つご婦人が、苗をいつくか自宅に持って帰られたこともある。

 

ところで、今日ゴボウの収穫作業をしながら、やはりその周辺エリア(下の写真)を鹿柵で囲った野菜畑にする気持ちを固めた。デザインも考えた。既存の野菜畑は葉物専用にして、ここではもう少し陽当たりが必要なものも栽培したい。奥のブドウの棚のこちら側はマメなどのつるが巻き付くのにも使えるだろう。やはり、リンゴの木は引っ越しだ。

ゴボウも、柵の中で守る必要はないので、来年の春からは、家の反対の果樹の近辺で育てられるだろう。来客がもし見ても不愉快にさせることは無い様だし、広がらないようによくコントロール(収穫?)していることも説明できる。

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ゴボウを育てた場所とその周辺