メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

今年最後の防火作業(100メートル境界付近)

先日4日間を防火対策の為のたき火に費やしたが、その勢いに乗って、昨シーズンやりきれなかった防火対策作業の積み残し分を実行した。

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作業前

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作業後

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作業前

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作業後

ブリティシュコロンビア州の防火対策マニュアルでは、防火の3段階目は、家からの距離が30メートル超かつ100メートル以内のドーナツ状のエリアにフォーカスする。昨シーズンやりきれなかったのは、100メートルの境界付近、中でも東の方だ。うちの西側は、隣人の家が何軒かあるので、火事が発見されないうちに家まで迫ることは考えにくいが、東側は、うちが自然との最前線なので、火事を発見したときにはすぐ近くまで迫っているかも知れないという不安がある。それで、東側のやり残しはしっかり潰しておきたかった。

 

この火事対策の目的は、火事の迫るスピードを下げ、家族が逃げる時間を確保することと、消防隊の到着までの時間を稼いで鎮火の可能性を増すことだ。燃えやすい針葉樹が密に固まって、さらに地上の植物とも渾然一体に繋がっているような場所では、火事は、爆発的に炎上する。大きな火の粉を噴き上げて、家の周辺に大量の火の粉を降らせたり、放射熱で家の近くの燃えやすいものを発火させたり、また地上をつたう火を加速させる。そういった激しい燃焼を防ぐため、針葉樹が過密なところを解消し、また地表の植物と木々の枝との間に距離を取ってやるのだ。

これらに加え、作業を通じて、副次的な防火効果も実感する。まず、森の中で人間が動きやすくなるため、消防隊の動きを助けることになるだろう。それから、火事の際に、火を目視することが出来るから、状況把握もしやすいだろう。

 

今回森から取り除いた可燃物は、焼却処分するかまだ決めていない。平均して20メートルは家からさらに離れた場所に移動したので、それだけでも意味はあったと思う。また、移動した先は水の流れる場所なので、もともとあった場所より腐朽が促進されると思うし、また周辺に可燃物が密集しておらず、もとあった場所より火事への貢献が既に減らせている。またオープンな場所に隣接しているので、焼却しようと思えば実行可能だ。

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今回積み上げたものの一部

 

作業した場所のさらにその先に、非常に乾いていてまた針葉樹が固まった場所があり、気になった。しかし、今回は手を付けなかった。不安感から作業の範囲を拡大し続けると、いくらでも仕事を作ってしまいかねない。今回積み上げたものを焼却するかどうかの判断にも共通することだが、どこかで線を引いて生活の中の他の重要事項に関心を移してゆかないと、気が付いたら家族で楽しむことも忘れたまま日々が過ぎてしまう。防火対策も大事だが、他にやることがいくらでもあるし、自分の不安感からドライブされている面があることも意識したうえで、バランスを取って行動しなくては。

 

とりあえず、今年の防火作業はこれで終了だ。今後のことは、嵐で木々に被害が出るか、また追加で枯れる木が出てくるか、様子を見ながら検討だ。