メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

服の修繕、ナナイモの町、そこで見かけたワークショップスペース

妻は洋服を直して長く着続けることをとても大事にしている。使い捨てが前提になっているような洋服(ここでは、ジョーフレッシュというブランドが代表のようだ)は買わないし、子どもの洋服は自分で作るか、お古をもらったものばかりだ。私の洋服を作るときも、使い残しの布を上手に貼り合わせて使う。ゴミを増やすのが大嫌いなのだ。

 

そんなことで、十数年使っているお気に入りのハスクバーナのミシンは、妻が山火事の時に避難の車に詰め込んだくらい、大事なモノだ。そのミシンが不調のとき、これまでにビクトリアの修理屋さんとナナイモの修理屋さんに頼んだが、ナナイモの修理屋さんの方が知識もあり、より信頼できると判断したようだ。(注:後日、ミシンの使用を再開したところ、直っていなかったことが判明。その時の電話対応がとても悪かったこともあり、結局ビクトリアの修理屋さんに持ってゆくことになったようだ。)

 

私と妻は、この島に引っ越して以来、南のビクトリアと北のナナイモで用を済ませることがままある訳だが、以前はビクトリアの方が便利だと感じていた。しかし、最近ナナイモを見直すことが多いように感じる。

ミシンの修理屋さんだけでなく、日本やカナダ国内に旅行に出かける際も、ナナイモ空港が随分便利になってきた。近く、ターミナルも拡張するそうだ。

ビクトリアの美術館は確かに貯蔵品の量など大変なもののようだが、気が付くと、ナナイモ美術館の方が、新しくて面白いことを頻繁にやっているようだ。ビクトリア大学は有名大学だが、ナナイモのバンクーバーアイランド大学だって今や総合大学だ。

ナナイモでは、住人は港湾・建設業や、それから林業などの古い産業で働いて、買い物は味気の無い箱型モールでする、というイメージを持たれていただろうし、今もそういうインダストリアルなテイストが残るのだろう。しかし、例えばテクノロジー産業でも、掛け声だけでなく、実際にナナイモに住んで働く人も増えてきていると聞く。箱型モールよりは味のあるお店の集積に当たることも、前より増えてきた気がする。

レクリエーションでも、マウンテンバイクトレールは、カウチンバレーの方が盛んなのだろうと思っていたが、そうでもないようで、ナナイモの周辺のトレールも大変充実していて、よく使われているようだ。

 

自分自身がナナイモに住みたいか考えると、農業の存在感がとても薄いので、自分には住みにくいところがあるかなと思う。町の南と北に随分離れたところにある農業地区は規模が小さく、またナナイモの町の中でマーケットを開くようなことも無いようだ。港から入ってくる食べ物に依存する色彩がカウチンバレーに比べれば高いのだろうと想像する。

ナナイモの発展を見ると、カウチンバレーは取り残されたように見えるが、自分はここで良いかなと思う。でも、例えば日本からやってくる若い人が、仕事をしてゆくことを考えたら、ナナイモは良い選択肢のように見える。ビクトリアよりも、新しい人が求められているような活気を感じる。(客観的なデータは見ていません。あしからず。)

 

修理済みのミシンを受け取った後、立ち寄ったパン屋さんの隣で、装飾品屋さんに入ったら、妻がそこのワークショップスペースに目を止めた。広くてたくさんの人数が一度に作業できるし、窓に収納・展示枠が設置されていることが参考になったようだった。彼女の職場でも、新しい場所に移転したらワークショップスペースを作ることになるだろうから、参考になるものを見たいようだ。私も、いつか今の住処を作り替える可能性(森が焼けた時?)を考えると、妻が興味を持つスペースには関心を払っておきたい。

 

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Island-ish Lifestyle Boutique という名前の店だった。