メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

テテの生まれた場所

f:id:kinamika:20191211104941j:plain

 

東京からここバンク―バー島のカウチンバレーに7年半前に引っ越してきたとき、私たちは二頭のキャトルドッグを連れてきた。キナ(現在4歳)はこの地に引っ越してからうちにやってきた犬で、最初のうちはキャトルドッグの一頭と一緒に過ごした。

それで、テテ(現在4か月)が来る前に、私たちは、三頭と暮らした経験から、この森の家で必要な犬の特徴について考えさせられた。ライブストックガーディアンドッグと愛玩犬の混血という結論に至り、探すことにしたのだが、その理由は以前に書いた。

 

そういった混血を探した過程で、カナダの西部についても少し学んだ。それら学んだことというのは、以前から聞き及んでいたことではあったが、テテにたどり着く過程で実感できた。主に、海岸沿いのブリティシュコロンビアと平原州(アルバータ、サスカチュワン、マニトバ)との違いに関することだ。

 

カナダについてとても不勉強なままやってきた私たちでも、平原州が農業の中心であることは頭で知ってはいた。しかし、住んでいる森の家から山を下りると、牧草風景が広がる中、今住んでいる島を含めたブリティシュコロンビアの牧畜など、とても小規模なものであることはピンときていなかった。

牧場で飼われるライブストックガーディアンドッグを探し始めると、地元ブリティシュコロンビアでの子犬の宣伝は極めて少なく、逆に平原州でのライブストックガーディアンドッグの子犬の宣伝はすごい数だ。ゴールデンレトリバー(私たちの選んだ愛玩犬)との混血となると、地元では長い間注意を払っていても皆無だった。

 

結局、子犬をサスカチュワンまで受け取りに行くことになった。ブリーダーのバーバラさんは、いつもグレートピレニーズとゴールデンレトリバーの混血をサスカチュワンの州都レジャイナに片道5時間かけて届けるようで、妻もレジャイナでテテを受取った。

f:id:kinamika:20191211150321j:plain

ケージの中の色の濃いのがテテ

 

平原州のまっ平らで地平線まで畑が続く風景は、妻の説明を聞き、飛行機からの写真やビデオを見せてもらい、初めて実感できた。山と森と海岸線に特徴づけられた見慣れたブリティシュコロンビアの風景とはあまりに違う。

 

政治的にも、平原州保守の牙城であるが、ブリティシュコロンビアはリベラル傾向が強い(カウチンバレーはその中でも特別にリベラルだ)。この違いは、アルバータからリタイアしてきた人たちの言動を見ると、実感しやすい。西部はカナダから独立すべきだとの運動が特に平原州であるようで、その動機もよくわかるのだが、ブリティシュコロンビアの人たちは一般に関心薄だと思う。

 

住んでいる国や地方の理解を実感を持って深めるのには私には時間がかかる。

f:id:kinamika:20191211151902j:plain

f:id:kinamika:20191211151934j:plain

f:id:kinamika:20191211151951j:plain

f:id:kinamika:20191211152008j:plain

f:id:kinamika:20191211155321j:plain