家の南の花壇
家のデッキから見下ろした斜面のすぐ下に、やや平らな場所があって、ここが家の周りで残された一番の見苦しい場所だ。
それでも、この数年間何もしなかった訳ではない。当初は、とても粘土質の堅い土の露出と、フランスギク、アザミ、ゴボウ、イネ科の雑草やブタナなどが入り混じる、小石のすごく多い場所だった。そこに3つの丸い大きな花壇を設置し、石を除いて段ボールで草を抑え、土を薄く被せて、花の種を撒いた。被せた土の量が少なく質も悪かったせいもあるだろうが、何年間かいろいろ試し続けたワイルドフラワーの種のミックスは、どれもすごくパフォーマンスが悪かった。撒いた年には何種類か咲くのだが、2年目以降も咲き続けたのは、ポピーぐらいだ。常に鹿がやってきて、夏の渇きがきつい粘土質のこの場所では、結局生き残って咲いていたのは、他の場所でも環境への適応を示していたローズカンピオン、クロコスミア、ハハコグサ、ジギタリス、ワイルドフロックスといったものだ。手入れも水遣りもしないローズカンピオンなどが、夏から数か月間見栄えの悪い景色を作っていた。
今回は、2、3日をかけて、ここの3つの花壇の中身を入れ替えた。
円周を背の低いオレンジのクロコスミアで縁取り、内側に背が高くなるジギタリス、ハハコグサ、ドロニクムを配置した。どの植物も元気に育ってくれるだろうから、手間いらずの花壇になってくれるだろうと思う。毎年、広がってくるこれらの植物を減らしてやる作業は必要になるだろうが。
植え替え作業を通して気づいたのは、随分土が改善していたことだ。直近の2年程度は、ローズカンピョンを中心に植物の活動が密に起こっていたし、メープルの葉も落ち続けた為だろう。
ところで、上の写真に写っているが、3つの丸い花壇の向こうには、木枠のベッドが数個ある。目立つ場所の鹿柵が殺風景に思えたので、それを外した後、まだ有効活用できていないベッドだ(鹿柵は、ラズベリーガーデンに転用した)。ある程度陽が当たるので、鹿に食べられない野菜やハーブを育てる場所にする予定で、来年からもっと頑張って使ってみるつもりだ。テストしたところ、ローズマリー、ニラと観賞用カボチャは元気よく育った。食用のカボチャには陽当たりが十分で無い様だった。来年は、ニラとローズマリーを増やすのに加え、アーティチョーク、カモミール、紫蘇、バジル、ロベージを植えてみるつもりだ。アスパラガスが鹿に食べられるかもここでテストしたい。