メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

樹木に有機肥料を与える

昨日の午後、ここ何年かの間に植えた花木、果樹及び低木に一通り有機肥料を施した。

これらの樹々が活動を開始するのに合わせて、地中に栄養素が吸収可能な状態で存在するのが望ましい。有機肥料は雨で地中に浸透して、バクテリアに分解される必要があるので、早めに与えようと思った。しかし、ここでは、多くの樹木は3月末、あるいは4月にならないと活動を開始しないので、早すぎたかも知れない。それでも、昨春のように肥料を与えられずに過ぎてしまうよりはましだろうと思い、出来る時にやっておいた。

 

有機肥料に何を使うかは、地元で園芸に詳しい人からおすすめを聞いて、二つの選択肢を検討した。

一つ目は、アルファルファミールだ。アルファルファを乾燥させて、砕いて粉にしたもので、ここでは、飼料として牧畜用資材専門店で安価に購入できる。トップシェルフフィードというお店で、これを肥料用に買う人が他にもいるか聞いたところ、時折いるようだった。

もう一つは、近所にニジマスを養殖している農家があり、そこから魚の排泄物がたっぷり混じった液体を買うことだった。この農家では、ニジマスの排泄物が野菜の水耕栽培用ハウスに流れ、野菜により浄化された水が今度はニジマスの水槽に戻るサイクルを確立させている。この液体が、安価でかつ非常に優れた有機肥料なのだそうだ。

私は、アルファルファミールを選んで、今日に至っている。ニジマスの養殖所の液体には魅力を感じるが、魚のにおいがクマを引き付けることが心配なのだ。また、うちの犬だってにおいに誘われて土を掘り返しかねない。

 

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アルファルファミール


その他、うちではウッドストーブから木灰が出るが、火を起こすときに、印刷のある紙を使用するものだから、果樹や畑に与えて良いか自信が持てない。その為、花木に与えるだけにしている。ただし、もう少し使い方を改善した方がいいと感じている。今は、ウッドストーブに灰がたまると、掻き出して花木に撒くのだが、前回までにどの木に撒いたか忘れてしまっている。今後もう少し大事に取り扱いたい。

 

花木の剪定

花木の剪定については、ある程度自然任せにしながらも、基本的なことはしている(枯れた枝と不要な徒長枝やひこばえは落としているし、また中の風通しを良くしたりする)。一応、花木によって剪定の時期を変えたりもしている。

それらに加え、うちでの特徴として、鹿柵から出来るだけ早く卒業させるための樹形づくりの剪定をする。一般的には木をもう少し早いうちから横に広げさせるかなとは思うものの、それでは鹿柵にぶつかるし、鹿の届かない木になるのが遅れるので、早く上に伸びるように導き、鹿柵を取り外せるようにするのだ。鹿柵を外すと、草取りや草花の植え込みが容易だし、気分も良い。

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二回目の冬を迎えたハナミズキ(剪定前)

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先日、鹿柵を早く卒業させるべく、上へ向かう枝を残して剪定した。今年の花は犠牲にするが、仕方ない。来シーズン、あともう一度だけやることになるだろうか。


鹿を念頭に剪定するのは、大きくなる花木だけではない。一般的には地面から複数の枝を生えさせて低木として扱う植物でも、一本の幹を形成させて上に伸ばし、鹿から逃れさせることがある。下のローズオブシャロンは、ナーサリーでそういう樹形になりつつあるものを買ってきた。

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昨年、やはり鹿がやってくる友人の庭で、花木について同じようなことをしているのを見つけて、やっぱりそうですかと話しが弾んだ。

ウィンター・ヘザー

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冬から春にかけて、バンブルビーの食料になる花は、うちではスノードロップで始まる。その次はヘレボアが咲くだろうと思っていたら、一足先にウィンター・ヘザーが咲いていた。

 

実は、この植物は植えた覚えが無い。何年も前に、ヘザーの苗を何種類も買ってきて2、3か所に植えたが、うまくゆかなかったという経緯がある。そのときは、馴染みのある檜のような葉の一般的なヘザーばかりを植え、全て枯れてしまったと記憶していた。しかし、想像するにそのうちの一つは杉のような葉のウィンター・ヘザーで、それだけはうちの環境に合ったのだろう。

 

私も妻もヘザーは好きだが、過去の経験からうちのガーデンに使うのはあきらめていた。しかし、ウィンター・ヘザーはうちで育つことが分かり、とても嬉しい。ローズオブシャロンの根元など、ちょうど良さそうな場所もあるので、もう少し増やしてみようと思う。

ガーデンステップの材料作り(その2)

昨年のうちに始めたこのレッドシーダーの角材作りだが、丸太の想定外の重さに直面し、またチェーンソーを壊すアクシデントも起こり、それから1月の雪もあって、しばらく中断していた。

ようやく気を取り直して作業を再開した。今度は長女の学校が休みの日に手伝ってもらって、丸太を運んだ。丸太を縦に転がして沼から出す作業も、ドーリーで家の裏まで運ぶ作業も、手伝いがあると格段にやりやすかった。

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必要な丸太が揃い、次は車で隣のスミスさんの製材所へ運ぶことになる。

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2本のレッドシーダーの倒木から丸太を切り出した訳だが、木の根元に近い方は、重すぎて使えなかった。別の用途に使う可能性も無いとは言えないので、とりあえず、沼の水に浸からないよう、幹の下に支えを差し込んでおいた。当面は、子どもが沼の上を渡り歩く遊び場になるだろう。

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もし残りのより太い部分も使用するとしたら、今度は現地で製材して、軽くしてから運ぶことになるだろう。


ガーデンステップの材料作り(その1)

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家から北側のロックガーデンに上がるステップは、木材を積み上げたものだ。長さが120センチで、幅20センチ、厚み15センチの角材が10本使われている。30年ちょっと前に家を建てたクラークさんは、全てにおいて正しい材料をきちんと使う人だったので、おそらくレッドシーダー材だと思う。レッドシーダー材は、朽ちにくく、雨風にさらされ土に埋もれていても、他の木材よりずっと長持ちする。

そうはいっても、今の木材は、 中が空洞になってきているのが踏んだ感触で良くわかる。そう遠くないうちに、体重で表面が折れて中の空洞に沈むだろう。

建材専門店で聞くと、20センチ×15センチの角材は規格品よりずっと大きいため、カスタムメイドになり、10本で5万円ほどするということだった。それだけするのであれば、庭の湿地で倒れているレッドシーダーから自家調達する意味があると判断し、軽い気持ちで作業を始めた。

 

作業対象は、2018年12月の記録的な大風で倒れ、放置してある2本のレッドシーダーだ。 家からちょうど100メートル離れている為、防火対策の対象ともしておらず、枝も含めてそのままだ。湿地の中に倒れたのだが、幹は水に浸かっていない。

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今回は、現地で製材まではしない。20センチ×15センチで使用する場合、現地での製材イコール現地での最終形の作成になってしまう(二次加工の工程が無い)。つまり、現地製材したら使用場所へ持って行って、長さを合わせて設置するだけだ。私のチェーンソーでの現地製材だと、厚みは正確に10本合わせることはできると思うのだが、幅を合わせるのが難しいし、大抵表面に反りが出るので、角材と角材がぴったり合わない。

そこで、今回の現地作業は丸太の切り出しのみにして、お隣のスミスさんの製材所に運んで角材にしてもらうことにした。

 

簡単に考えていたが、丸太を運ぶのは大変な作業だということがすぐ分かってきた。必要な寸法の角材がぎりぎり取れそうなところから切り出し始めて、だんだんより太いところへ切り進めていった訳だが、120センチでも、想像していたよりずっと重かった。丸太の移動作業は、沼地から、まずは斜面の上の乾いたところへ出すところから始まる。沼の中で丸太を立て、前方へ押し倒し、また立てて押し倒すことの繰り返しで移動するのだが、3本目では重くなりすぎて、私の限界ギリギリだった。

その後、ドーリーに載せて、森の中を家の裏まで運ぶのだが、障害物あり、起伏あり、小さな沼ありで、一本ずつが長い道のりだ。

 

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さらに悪いことに、3本切り出した後で、チェーンソーを壊してしまった。乱暴な扱いをしたからで、私が100パーセント悪かった。前に同じか所を壊したときと比べ、交換が必要な部品の範囲が大きいため、2万円以上の修理代になるだろう。

まだ10本のうち3本を何とか運んだだけのところでこんながっかりすることも起き、疲れてしまった。やる気を取り戻すには少し時間がかかるだろうと予想した。

記録的な大雨の後

記録的な雨量となった1月は、その最終日を大型の「大気の川」と呼ばれる豪雨現象で締めくくった。翌日は太陽も覗いたので、池の方は大丈夫か、散歩がてら見てきた。昨シーズン、堤防の決壊やら土砂の流出やらが起こったところも含め、全て無事だった。池から流出する水の勢いはこれまでで最大に見える。もっとたくさん水を貯蔵したいところだが、既存の植物や地形に出来るだけ変更を与えない池造りをしたので、池の大きさは今ある3つが精一杯だったと思う。

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スノードロップ

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スノードロップが、大分咲きそろってきた。もともと3株くらい以前の住人が残していったのを、ここ2、3年分割して広げてきたものだ。まだまだ まばらだが、このまま放置しておいても、あるいはもういくらか分割を続けても、年々華やかさを増してゆくだろう。びっしりと絨毯のようにこの場所を埋め尽くすようになると思う。

 

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スノードロップの次に咲いてくるのは、ヘレボアとインディアンプラムだと思う。

 

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ヘレボアは、いつ咲いてもおかしくなさそうだ。二株から始めたのが、今年は数十株咲きそうだ。成長はゆっくりだが、着実だ。

 

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インディアンプラムは、大きく育った木はまだ一本しかない。自然生えしてきたのを、今ポットで何本か育てているので、いずれ庭に移植するつもりだ。

 

鹿に食べられるシャクナゲと食べられないシャクナゲ

何年も見てはっきりしたことは、鹿に食べられるシャクナゲは毎年必ず食べられるし、食べられないシャクナゲは大抵いつも狙われない、といいうことだ。最初はそれが分からず、「このシャクナゲは今年は運が悪かったのかな」と次の年に期待したものだった。その期待は、必ず裏切られた。

 

そこで、食べられるシャクナゲは、人にあげたり、家の周りで鉢植えにしたりした。今年は、二つ例外があった。一つは、鉢植えにするのを忘れて植えっぱなしにしたものだ。それは、雪の中やはり食べられた。

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鉢植えに切り替えるのを忘れたシャクナゲ

もう一つの例外は、背が高くなる種類と聞いているものだ。これは、ケージに囲って、鹿が届かなくなる背丈になるまで待とうかと今のところ考えている。

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鹿に食べられるシャクナゲと、そうでないシャクナゲがあることは、ナーサリーの職員でも、知っている人を見たことが無い。地元のナーサリーでは、大変な数の種類のシャクナゲを取り扱っている。シャクナゲは、将来成長したときのサイズと花が咲く季節でグループ分けされていて、お客さんは、自分のニーズに合ったグループから、花の色や葉の形が好きなものを選ぶようになっている。鹿に食べられるかどうかで選べるようにはなっていないし、職員もどのシャクナゲも鹿に強いと思っている様子だ。

私は何年間も庭で見てきたので、どういったシャクナゲが鹿に食べられるか傾向が分かる様になった。アザレアなどとの混合種っぽいものは必ず食べられる様だ。昔ながらの典型的なシャクナゲは食べられない。

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鹿に食べられない、クラシックなシャクナゲ

 

シャクナゲは、私の母がすごく好きなこともあり、数を増やしてきたし、大事にしているつもりだが、今後については不安もある。以前は、シャクナゲはこの地の木洩れ日の庭にあっているはずなので、水遣りは考えなかったし、それで問題も起こらなかった。しかし、2年ほど前から、水を遣らないと枯れそうに見えるようになったので、時折水をやるようになった。今後、夏の乾燥がもっと進んだら、シャクナゲがここで元気に咲き続けてくれるのか、分からないなと思う。

大風で倒れたレッドアルダー

今回の寒波、雪、そして大風は、全て通り過ぎたようだ。当面は雨が降り続けるようなので、積もった雪も多くが数日で消えるだろう。

大風の被害はあまり無かったが、家から見下ろしたところにある中堅サイズのレッドアルダーの木が一本倒れていた。秋に植えたモミジの一本をかすめて、枝を何本か折っていた。

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小枝を折られたモミジ

レッドアルダーはハンノキの仲間で、ここでは水辺で最初にびっしり生えてくる樹木だ。うちの湿地でもたくさん生えていたが、何年かのうちに勝者だけが生き残りそれ以外は間引きされるかのように倒れていった。根が水に浸かっても生き残るし、窒素を固定する菌と共生して地質を改善してくれる。成長も水があるところではとても早くて、逆に枯れたのはすぐ朽ちて土にかえる。美しい木材になり、うちでは窓枠などの内装に使っている。他の木の様なずっとそこに立っている安定感が無いので、庭では家から離れたところが向いている。

今回倒れたのは、針葉樹に交じって一本だけ生えていたアルダーなので、安定した環境の中にいるように見えていた。それで、風で倒れることは予想していなかった。

 

ともかく、今回の寒波で、山の頂には大分雪が積もったのではないだろうか。ありがたいことだ。

休校・雪かき

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月曜の夜が記録的な寒さで、続いて昨夜(火曜の夜)はここでは珍しい一晩で20センチの積雪だった。そして今夜は大風になるそうなので、木が倒れないことを願いたい。2018年の12月の大嵐で倒れやすい木は倒れてしまったし、昨年2019年には枯れた木と根腐れの木は倒したので、さほど心配していない。木曜日からは寒波が退き、雨が続くようなので、雪は早めに溶けてしまうだろう。

 

子どもの学校は、昨日は開校となったが、今日はまた休校だ。本土のバンクーバーでも、この島でも全て休校だそうだ。バンクーバーの学校は少しの雪ですぐ休校になるとカナダの他の場所では揶揄されるようだが、ここでは車のドライバーが本当に雪に慣れていない。今日も外へドライブしたら、おそらく溝に落ちた車が何台も見られるのではないかと思う。そういう私自身、最初の2、3年は、全天候型のタイヤを車に装着していなかった。新車を買ったときに、カナダなので全天候型のタイヤを履いて売られているものと思い込んでいたら、そうではなかったのだ。

 

今日は定例の雪かきを午前中に済ませた。普段は家の周りと公道に駐車してある車の周りだけだが、今日はドライブウェイの一番急な部分(家近くまでほとんど登りきったあたり)からも雪をどけた。それをすることで、車を家まで持って来られるのが一日二日早まるかなと期待している。やはり家からは随分遠い公道の終わりに置いておくのは心配だ。

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