メープルマウンテン日記

メープルマウンテン日記

森のガーデニング、食べ物の栽培・採集やバンクーバー島での田舎生活など。

梨の木に異変?

梨の木(二十世紀)の一本で、幹の皮がぐるりと剝がれているのを発見。鹿が届く高さでは無いので、菌かバクテリアによるものだろうか。池際に植えたもので、この周辺ではラズベリー(Tulameen)も随分病害にあった。他のエリアの梨の木には同じ症状は見当たらない。ナーサリーへ写真を持っていって、対処が必要なのか聞いてみよう。梨の木は強い印象を持っていたが、そう単純では無いという事だろうか。ただ、新芽やつぼみは健康そうに付いている。



 

山菜や畑のあれこれ

今は私の好きな季節の一つで、本格的に庭や畑に出ているし、犬の散歩で山野も沢山歩いている。以下、ここ何日かの作業、収穫、観察などからとりとめなく写真などを投稿します。

 

うちのゴボウは、ヨーロッパから持ち込まれたのが北米で野生化したもの。強くて水をやらなくても育つし、味も良い。ここ何年かは畑でも栽培してきた。昨年はゴボウを栽培し過ぎて処理しきれなかったので、地面に植わったまま放置したのも多かった。冬の間は地上部分が無くなってどこにあるか分からなくなるが、春に新葉が出てきたところでまとめて収穫した。

地元のスーパーではゴボウは売られてないので、小分けして冷凍しておくと重宝する。

 

上にも書いたように、畑の一部ではゴボウを栽培してきたが、一つ分かってきたのは、栽培しなくても、冷凍保存をまじえれば林縁で自然に生えているのでうちで使う分には十分だということ。

 

それで、畑のゴボウを採ってしまった後には、ラズベリーを植えた。昨年までの経験で、病気(root rot)に強いことと、味が最も良いことは両立しないことが分かってきた。それで、比較的乾いていて病気の心配が少ないゴボウの跡地に、味が良いTulameenを植えたのだ。ちなみに以前植えてあったTulameenには病害が続いていて、それで昨年は病気に強いとされている他2種への切替を進めたのだ。強いとされる2種は実際に強さを発揮している様子で、2年目の今年新しい芽をやたら沢山出している。新芽をいくつか掘り出して、鉢植えにした。まだTulameenからの切り替えが必要な湿った場所に、来春植えることになるだろう。

うちではTulameenは生食用で、その他の品種は冷凍保存のうえスムージーやベーキングに使う。

 

ワラビやスティンギングネトルなどの山菜は、沢山出てくる場所がゆっくり移ろってゆくようだ。別のより大きな植物が地面を覆ったりするのが影響を与えるように見える。ワラビはカナダ人はほとんど食べない植物。カナダ西海岸のワラビは、瑞々しくて美味しいのですけどね。草刈りや散歩の途中に少量採ってはこの春も何度かあく抜きして食べている。

 

畑の中に、当初プラムを2本植えたのは数年前だ。うちは木陰がちなので、この地でもっとも一般的なイタリアンプラムは避け(黒色の菌による病気が予想された)、Japanese plumと呼ばれる(実は中国から来たものらしい)カテゴリーからナーサリーの勧めで植えた2本だ(多分beautyとshiro)。だが、花の時期が合わなかった。黄色いプラムは恐らく周辺で咲いている野生のプラムと交配しているのだろう。毎年沢山実る。しかし、花が野生のプラムより遅い赤いプラムの方は、これまでほとんど実っていない。しかし、それも去年までで、今年からは赤いプラムにも期待している。交配の為だけに植えた3本目が、うまく先住の2本の中間に咲き、黄とも赤とも花が重なっているのが今しっかり確認出来ている。

 

これは早咲きの黄プラム。花が終わりつつある:

こちらは遅咲きの赤プラム。まだつぼみの状態:

そして、これが交配用のSanta Rosaプラム。花とつぼみ混じり:

 

ふきは、まだ細いが、5月に入ったら収穫期かな。

 

記事の内容と関係無いが、ヘレボアの写真を撮っておいたので、ここに貼り付けておく。

 

コゴミ

コゴミを少し採っておひたしにし、だし醤油でいただいた。コゴミと呼んでいるが、日本のクサソテツではなくて、lady fernと呼ばれる植物らしい。写真のように、茶色の紙状の毛の様なものが生えていて、茹でる前に洗いながらこそぎ取ってやる必要がある。少し面倒なので、例年、少量採って一度楽しむ程度だ。特徴のある香り。家の周りの湿地や、散歩途中の渓流沿いに広く生えている。カナダでは、東海岸の方でコゴミを食べる習慣が広く有るらしく、スーパーで売られているのを見ることもあると聞く。東海岸で食べられるコゴミがクサソテツなのかlady fernなのかは存じ上げない。

 

湿地では、ミズバショウと似た花を咲かせるスカンクキャベツと一緒に生えていることが多い。

 

 

ピクニックテーブル

家族から、またもう一か所、ピクニックテーブルを設置する場所を造るように要望を受けました。メープルの木陰の気持ち良い場所で、坂の途中ではありますが、ある程度平らな場所を最初から確保出来てます。

 

少しづつ作業を進めて、数日間で出来上がりました。

 

その過程は次のような感じ。

 

まず表土を取り除き、平らな地面を作り、ガーデンクロスを敷きました。そしてこれから運び入れる砂利が斜面の下に落ちて行かないように、低い方に30センチくらいの高さの石を並べます。

 

そして砂利を運び入れて、平らにならし、叩いて固めます。

 

これだけです!

縦3.3メートル、横2.4メートルの、ピクニックテーブル一つをやっと置くだけのスペースなので、材料も時間も限定することが出来ました。これより大きくすると、斜面を平らにする為に、もっと深く掘ったり石積みしたりすることになってしまうのですよね。

 

この春と夏には、この場所のお陰で楽しい時間が増えそうです。

 

収穫物が重なる時期

ちょうど今頃、野生の食べ物と畑の作物とが、同時に収穫時期になってくる。青野菜を買う必要は無いし、保存食も作る。時間を沢山割くことが出来ればそれだけ収穫を増やすことが出来るのだろうが、家族皆忙しく、時間が制約要因だ。

 

まず、多分地元に住む人にとっても珍しいだろうところで、ビッグリーフメープルの花。数十メートルの樹高の木全体に花が咲きますが、手の届く1本か2本の枝から花を採ります。

f:id:kinamika:20220404135906j:plain

f:id:kinamika:20220404140328j:plain

地元に住むファーストネーションの人達には昔からの食べ物で、今はサラダに入れたりすると何人かに聞きました。私は、これの味が大好き。ブロッコリーかケールみたいなベースに、タラの芽の様なえぐみが加わり、そしてほのかに花の香りがあります。うちではスパゲティやお好み焼きの具材にしますが、今年はペストにもしてしまいます。

 

収獲の際、少し気を付けないと花に吸い付いているバンブルビーごと握ってしまいかねません。大人しいバンブルビーとはいえ、握ってしまったらさすがに刺すのではないでしょうか。

f:id:kinamika:20220404140449j:plain



次に有名なスティンギングネトル。この春は皆忙しいので、とにかく葉は一度に全部ペストにしてしまいます。

f:id:kinamika:20220404140542j:plain

 

実は茎も美味しくて、これはお浸しのままで醤油で食べたり、スープや炒め物に入れます。

f:id:kinamika:20220404141537j:plain

 

畑で今の時期に収穫するのはワケギ、そして間もなくチャイブも収穫期になります。特にワケギはスーパーでは買えないので、年々株数を増やして来てます。

f:id:kinamika:20220404141042j:plain

 

下の写真のような収穫量です。食べてしまうともっと採っておけば良かったと思うでしょうが、収穫と処理の時間を取れる範囲にとどめます。

f:id:kinamika:20220404141401j:plain

 

次のまとまった収穫物は、4月から5月のフキになります。その前にワラビもあるのですが、これは保存食に出来ないので、忙しい今年は少数回家の周りで採って楽しむ程度になるでしょう。

 

 

 

 

色彩の広がり

ピンクがちだった庭では、スイセンの黄色やら、プリムローズの白やらが加わってきて、色彩が広がってきた。まだこれから、ムスカリの青だとかモミジの新葉のオレンジとか加わってもっと複雑化する。

f:id:kinamika:20220401064530j:plain

 

カナダ西海岸の有名なガーデンは、夏を通して華やかだが、うちのように最小限の水をやるだけの庭では、実は春が圧倒的に一番きれいだ。

 

 

今年の山火事対策

ブリティシュコロンビアの名物となってきた山火事、それに対する備えは、毎年少しづつ前へ進めている。冬から春に作業する習慣になったのは、以前は落とした下枝や枯れた木などを、春の焚火シーズン(町役場が指定する)に焼却していたから。今は焼却処分は止めた。なぜなら、森を片づけたことで、3方向の湿地にアクセスがしやすくなり、昔なら焼却処分していた枝などを暗く湿った場所に持ってゆきやすくなったから。湿った場所に積んだ枝の山は、2、3年も経つと、乗っかるとベキベキと割れるようにもろくなり、燃えにくくなる。さらに時間が経つと苔に覆われ、ゆっくり土に還ってゆく。そんな様子を観察してきたので、湿地に積み上げることも山火事対策として自信を持って採用できるようになってきたのだ。燃やすのは呼吸器に悪いし、炭素排出を早めますからね。

 

まず、目的の確認。この春の作業は、森の枝が茂るレイヤーと地面との間にスペースを確保し、地面を這う野火が木の上に燃え上がり、激しい炎を上げる現象を防ぐこと。地面と地上が一体となって燃えて広がる火事は、地面だけを伝う火よりも激しくかつ広がりが早くて消火が難しいのです。

f:id:kinamika:20220326171151j:plain

火事対策済の森は、中間層に燃焼物が無くて、すっきり遠くまで見渡せる風景になる。人工的な風景になることは否めないが、家の周辺はそうするように州政府から勧められている。

f:id:kinamika:20220326171556j:plain


下の写真は、昨年積み上げた枝の山。いくらか朽ちてきている。多分もう一年経てば、可燃物の山という感じは無くなってくる。

f:id:kinamika:20220326171915j:plain

 

次のは、今週積んだばかりの山。これは、今年の夏は可燃物だろうけど、時とともに朽ちてゆく。

f:id:kinamika:20220326172156j:plain

 

今年は、外来植物のイングリシュホリーも沢山根元から切り倒して処分。この植物は成長が早く、大きくなって中間層の可燃物となるのだ。針葉樹ほどは燃えやすくないかも知れないけれども。

f:id:kinamika:20220326172954j:plain

 

さて、今年の山火事対策は今日をもって終了。他にやることが沢山あるからね。ちなみに、薪にする丸太の切り出し(倒木を使う)は今年はもう終わっている。もうすぐ森の中にハチ(wasp)の巣なんかが出来てくると、作業はやりにくくなりますからね。

f:id:kinamika:20220326172652j:plain

 

 

早咲きの桜など

バンクーバー島の春も一気に華やいできてる。

f:id:kinamika:20220320150250j:plain

 

今の時期うちはたまたまピンク・紫系が多い。他所の家ではそうでも無くて、黄色い水仙や白いプラムが目だってたりする。

f:id:kinamika:20220320150315j:plain

 

人も招けるようになってきた。引きこもりからやっと出て来られたという意味でも本当に春と感じる。

f:id:kinamika:20220320150345j:plain

f:id:kinamika:20220320150357j:plain

 

 

Ukrainian Village

ウクライナ人との交流が今よりあったのはシカゴのポーランド人街に住んでた頃。当時そこはまだ本当にポーランド人街で、大家さんも隣のアパートも通りの友人もポーランド人、その後西海岸に遊びに来てくれたりもした。ウクライナ人街は2ブロック程先で、犬の散歩途中にアトリエを見せてもらったり。

 

f:id:kinamika:20220310113610p:plain